日本銀行が1日に公表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業・製造業の業況判断指数(DI)は前回から横ばいだった。中国経済の減速懸念が強まる一方、世界的な半導体需要の恩恵を受ける業種は大幅に改善。明暗が分かれた。
業況判断DIは、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた指数。
大企業・製造業は、前回6月調査から横ばいのプラス13だった。業種別では鉄鋼が5ポイント悪化のマイナス5、自動車は5ポイント悪化のプラス7だった。
背景の一つが中国経済の減速だ。鉄鋼業界では、中国の不動産不況の影響で、余った中国製鋼材が日本を含むアジア市場に安値で輸出され、相場を押し下げている。
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